【阪神】米ジャイアンツ27歳ジョンソン獲りへ、全米ドラ1右腕
阪神が来季の新外国人として、ピアース・ジョンソン投手(27)=ジャイアンツからFA=を最有力候補に挙げていることが15日、分かった。150キロ前後の直球にスライダー、シンカーを持ち球とする右腕。球団関係者は「先発、リリーフの両方をこなせるタイプ」と万能型として評価し、獲得を目指す方針だ。【スポーツ報知】
そろそろお腹いっぱいの阪神の新外国人候補だが、今回いつもとは違いだいぶ具体的な報道だ。
【11/27 追記】 阪神 ピアース・ジョンソンと合意
阪神が新外国人として獲得交渉を進めていたピアース・ジョンソン投手(27)と合意に達したことが26日、分かった。12月上旬に渉外担当者が渡米し、正式契約を結ぶ予定。【デイリー】
ということで、ほぼ本決まりのようだ。
詳しいプレー動画や特徴なども見ていこう。
ピアース・ジョンソン(Pierce Johnson)基本情報
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守 | 投/打 | 歳(生年月日) | 身長/体重 | 所属 |
投 | 右/右 | 27(1991/05/10) | 188cm/91kg | SFジャイアンツ(FA) |
成績 | ||||
|
選手特徴や経歴
平均150キロ超の直球とカット、カーブを武器にするリリーフ右腕。
特に縦に割れるカーブは魅力的で、伸びのある直球とのコンビネーションによって三振を量産する奪三振型の投手。
09年に15巡目(全体469位)で指名を受けるが、大学へ進学。
その後、12年に1巡目(全体43位)でカブスから指名を受ける。16年にメジャー契約するも昇格は無し、翌年の17年にメジャーデビュー。
17年オフにウェイバー公示を経て、SFジャイアンツへ移籍。今季開幕ロースター入りも成績が安定せず、昇降格を繰り返した。
11月2日にフリーエージェントとなっている。
ピアース・ジョンソン(Pierce Johnson) プレー動画
カットは打ち損じを誘うオプションといった感じだろうか?
ランナーを置いての投球動画。
この動画では盗塁阻止に成功しているが、クイックは不安。あまり意識していないようだから、その当たりはNPBに来てからとなるだろう。
ピアース・ジョンソン(Pierce Johnson) 制球と球種
《各データ》
- メジャー通算(17-18):44イニング 24四死球 BB/9(4.53) BB%(11.9%) K/BB(1.65)
- 3A(PCL)通算(16-18):140イニング 81四死球 BB/9(5.1) BB%(13%) K/BB(2.24)
制球力に関してはメジャー、3Aどちらでも厳しい数字。優れた奪三振能力を平均以下の制球力で相殺……いや、マイナスにしてしまっている。
球種について
球種 | 平均球速(最速) | 備考 |
4シーム | 150.6(154.6) | 空振りのとれるストレート |
カーブ | 130.8(135.8) | 被安打率.196 |
カット | 144(149) | ゴロ確率(59.4%) |
球種は少ないがどれも有効なボールとなっている。
投球の半分以上を占める4シームは、スイングストライク率(10.4%)、空振り率(21.5%)。
カーブは被安打率(.196) と2割を切り、カットボールに関してもGB%(59.4%)と他2球種に足りないオプションとして機能している
ポジティブな特徴
高い奪三振能力
ジョンソンの強みはなんといってもその高い奪三振能力だろう。
メジャーではK/9:7.66、K%:19.7%
平均より少し上といった所であるが、3A(PCL)では140イニングで179の奪三振、K/9:11.5、K%:29%を記録している。
特にリリーフへ専念した17年以降は、圧倒的な数字を残した。
低い被本塁打率
もう一つ、ジョンソンの特徴を上げるとすれば被本塁打の少なさである。
メジャー通算ではHR/9:1.01
こちらも平均以上ではあるが、リリーフに専念した17-18の3A成績は0.5を切っている。
ネガティブな特徴
アバウトな制球力
制球についての項目でも触れたが、制球力に関してはかなりアバウト。
投球ゾーンのデータを見ても、左打者のアウトロー(右打者のインロー)へ投げきることができていない。
高い奪三振能力に低い被本塁打率を備えながら、メジャーで大きな結果を残せなかったのは、この辺りに原因がありそうだ。
クイックモーションへの不安
外国人投手の例に漏れず、クイックや牽制といった細かなプレーは不安材料。
プレー動画の2つ目を見てわかるようにクイックはほぼしていない。
今季メジャーでは7回盗塁を企画され5回成功、3A通算では22回企画され15回成功となっている。
だが、この辺はMLBとNPBの違いでもあり、どの投手も同じようなもので毎年のように修正を行っている。懸念事項とまではいかないかもしれない。
ピアース・ジョンソン (Pierce Johnson) まとめ
それではまとめ
高い奪三振能力に、低い被本塁打率を備えたリリーフタイプ。
スポーツ紙では先発もと紹介されていたが、先発時代の記録はパッとせず頭角を現してきたのはリリーフ転向後である。
まず間違いなく、日本でもリリーフでの起用となるだろう。
制球力や細かな動作にいくつか不安はあるが、27歳と若く伸びしろと修正力にも期待が持てる。
上手くいけば今後数年、セットアッパーもしくは守護神を任せられる素材ではないだろうか。
11月27日に獲得報道
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