プロ野球2018総括、ラストとなるパ・リーグ《後編(3位~1位)》
年明けまで後2日とギリギリになりましたが、なんとか間に合いました!
まぁ明けたら何が変わるってわけでもないんですがね。
強いて言えば明けて数日で財布の中身がバーっと消えていき、心のゆとりが多少失われる程度でしょうか……。
ともかく、パ・リーグ3位~1位までを振り返っていきます。
【2018シーズン 3位】日本ハムファイターズ
【前年:5位 / 当ブログ予想:6位】
前回も書きましたが、あらためて日本ハムファイターズ及び、そのファンの皆様、大変失礼な予想を申し訳ございませんでした。
いきなり謝罪から入ってしまったが、ドンケツ予想でAクラスに入ったのだから二度の謝罪では足りないくらいだろう……。と言っても謝るばかりじゃしかたないので気を取り直して本題。
前年5位から戦力の上積みがあまり感じられなかった為の5位予想であったが、若手の奮闘や中田翔の復活によって、一時は首位に迫るほどの勢いを見せたシーズンとなった。
その反面、やはり上位2チームに比べ戦力の厚み、安定感にかける部分をハッキリと認識させられた後半戦であったとも言えるだろう。
ルーキーの清宮幸太郎を筆頭に、まだまだ上がありそうな選手も豊富に抱えるが、現有戦力のみで優勝を狙うには数年かかりそうなのも確か。そのためか今オフはこれまでにない積極的な補強の動きを見せている。
残念ながらチーム3位の14本塁打を放ったアルシア、1位の26本塁打を放ったレアードが退団となったが、新たに台湾の大王ことワン・ボーロン、剛腕リリーバーのハンコック、本格派右腕のバーベイトを獲得。
更に、オリックスを自由契約となった金子千尋の獲得を即決で決め、ヤクルトとのトレードで秋吉、谷内といった新戦力も加入した。
ドラフトは甲子園のスター・吉田輝星をはじめ、育成型の選手を揃えるものとなったが、ドラ3の生田目には即戦力の期待もかかる。
欲を言えば、長距離砲がもう一枚欲しい所ではあるが、今季痛感した上を狙うにはあと一歩といった所を補う形で、戦力の底上げを図ることができたと言って良いだろう。
来季こそは最後まで優勝争いに加わる活躍を期待したい。
【2018シーズン 2位】ソフトバンクホークス
【前年:1位 / 当ブログ予想:2位】
開幕から閉幕まで、シーズン通して主力に怪我人が続出していながらの二位。
そして日本一はしっかり掻っ攫う。
いやはや、さすがの一言だ。
今シーズンは、例年ヤ戦病院と揶揄されるヤクルトも真っ青な怪我人の数で、戦略だとか編成を指摘するレベルの話ではない。
開幕前からの主力で言えば、野手は松田と中村晃、投手はバンデンハークとリリーフの嘉弥真、森以外はほぼ離脱を経験した。
普通のチームであればズブズブに沈むところだろう。
良く、ホークスは2チーム作れるんじゃないか?なんて言われるが、あながち冗談とも言えない。
しかし、仮にフルメンバーが揃っていたとして、今季の特に前半戦の西武を止められたかと言えばまた別の話であり、それくらい神がかったものが西武にあったのも確かだ。
ともかく現時点でチームとしてほぼ出来上がっていて、チーム全体の戦力は飛び抜けている。
オフに大幅な戦力整理を敢行し、補強が現時点で無いのは不安要素と言えなくもないが、このレベルにあると上積みがどうので語るべきではないようにも感じる。
二チーム分の戦力が、一チームの上限程になり、ようやく他チームと同じ土俵に立ったと、その程度の話かもしれない。
今季の西武ライオンズのように、前半戦に神がかった強さを発揮する相手が複数いれば話は変わってくるが、順当に行けば来季も優勝争い筆頭候補と呼んで差し支えないだろう。
【2018シーズン 1位】埼玉西武ライオンズ
【前年:2位 / 当ブログ予想:1位】
正直、1位予想はしたものの、あれほど神がかったものを見せられるとは思わなかった。
優勝という結果自体に驚きは無いものの、ほぼ攻撃力に全振りで押し通せるほどの爆発力を維持するというのは並大抵のことでは無い。
リーグ最下位の投手防御率で、リーグトップの得失点+139は脱帽だ。
高い攻撃力による優勝争いは予想していたが、あくまで投手陣の奮闘があってこそと考えていた。
勿論、多和田・菊池・榎田の三人が3点台の防御率でローテを回し、十亀も防御率こそ奮わなかったが100イニング以上を投げてくれたことは、優勝の大きな要因であった。しかし、チーム全体の成績で見ればやはり圧倒的な攻撃力で押し通したと言える。
これは多くの球団が投手力を重視する流れの中で、いち早く野手の充実を図った西武球団の編成戦略の賜物であろう。
そこから一先ずリーグ優勝という形で大きな成果を出したわけだが、クライマックスシリーズのような短期決戦においてはギャンブル色が強くなってしまうのは今後の課題となる。
また、今オフ浅村栄斗・炭谷銀仁朗がFAで移籍し、そして恐らくエースの菊池雄星もチームから抜ける。
浅村一人の離脱で、これだけ圧倒的な攻撃力が即座に失われることは無いだろうが、ウィークポイントの投手陣からエースが抜けることは大きなダメージとなりそうだ。
また、個人的には炭谷を控え捕手として待機させられる事は大きなアドバンテージになり得ると考えていたので、こちらも影響があると予想している。
来季は今季と比較すれば少々苦しい戦いを強いられることは間違いない。
幸い、ドラフトで即戦力右腕の松本航を獲得しており、炭谷の人的補償ではベテラン左腕・内海哲也も獲得した。
昨年メジャーへと旅立った牧田が、スプリングトレーニング次第で西武復帰も有るんじゃないだろうかと微かに期待しているのだが、まぁそれはともかく最低限来季も優勝争いに加わる戦力は有しているはずだ。
2018《パ・リーグ》総括 さいごに
近年のNPBは全体的に打高の傾向が強くなっている。
統一球による揺り戻しや球場の改変、MLBのトレンドを追いかけたなど様々な要因はあるのだろうが、投手側に大きなアドバンテージとなりそうな変化が特にないこともあって、この流れはしばらく続きそうだ。
そう考えると来季も西武・ソフトバンクの二つがリーグを引っ張っていくことになりそうで、そこにハムや楽天と言った上積みに期待されるチームがどう絡んでいくかがポイントなるだろう。
少々話は変わるが、パ・リーグどころかNPB全体でホークスの強さ、というか完成度の高さは抜けている。
豊富な資金力、即決でまとまった金を使えるスピード感、それにより備えた充実した設備の数々、巨人と同様に「金満」と言われるがレベルが違う。
良く巨人は育成面に金を使わないなんて言われるが、目先の補強に使う数十億と数年先の為の数百億では話が全く変わる。
目先の数十億は、その回収もその期間内で計算されるが、数年先の為の数百億の回収には更に数年、十数年見なければならず、それをあれだけのスピード感でもって実現可能なチームは今の所ホークス以外に無いだろう。
つまり、現状ホークスの完成度に太刀打ちするのは容易ではなく、その強さは揺らがない。
今季のように想定以上の離脱があったり、今オフの戦力整理と補強失敗によるスキを突くしか無いのが現実だ。
そういった意味で来季はパ・リーグ5球団降って湧いたような好機であり、できればここで上位を争いたいという気持ちは強いだろう。
そんなわけで、来季のパ・リーグは例年よりも面白くなるんじゃないかと予想している。
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