先日、当blogで取り上げたパナソニックの吉川峻平投手に関しての騒動。
過去に起こった沼田選手と同じような処分で決定したようだ。
以下はサンスポからの引用。
社会人野球を統括する日本野球連盟(JABA)は5日、米大リーグ球団との契約締結などの行為で連盟規定に抵触したパナソニックの吉川峻平投手(23)を4日付で登録資格剥奪の上、再登録を認めない処分を科したと発表した。
出典:サンスポ<パナ・吉川、社会人野球「永久追放」 “フライング”マイナー契約に厳罰>
これに関しては、仕方ないかな……
と思う一方で、MLBとの間に明確な取り決めをできないNPBおよびJABAにも責任があるように感じる。
2013年の沼田騒動では、JABAの内部でNPBがMLBとの間にしっかりとルールを作らなかったツケだという声もあるなんて記事も出ていたが……
そもそもJABAはNPBの下部組織ではないのだからNPBに丸投げというのもおかしな話である。
その原因の一つは、乱立する野球連盟だろう。
一言でアマ連盟と言っても主に社会人野球を統括するJABA(日本野球連盟)と日本学生野球協会があり、その傘下にまた高野連、大学野球連盟、全日本リトル野球協会などなど山程ある。
これらの総意として最終決定をできるのであれば、いくらあっても構わないのだが、それぞれが強い発言力を持っている。
NPBだって実際のとこ12球団があってのNPBみたいな成り立ちをしているから、12球団それぞれに強い発言力があり、内部でのすり合わせにアホみたいに時間がかかる。
これではMLBと交渉しようとしたところで、難しいのも当然だ。
最近では、少しずつプロアマでの制約が緩和されるなど、連盟間でのスムーズな意思決定をできるようになってはきたが、今一度そのあたりの見直しが必要だろう。
また、吉川はMLBからの接触を会社(パナソニック)に相談していたと報道されている。となれば、今回のケースは吉川本人よりも会社の落ち度だ。
その事実を重く見たのか、パナ野球部部長も9ヶ月の謹慎(沼田のケースでは部長は6ヶ月謹慎)となったが、責任を選手個人に押し付け幕引きしてしまう感じは否めない。
前回の記事でも書いたが、2015年にMLBが導入した「事前登録制度」によって、これ以降同様の問題が起こる可能性は低い。
しかし、MLBのルールに寄りかかり、またも遠回りな獲得ルール順守のお願いで終止してしまうのだとすれば日本球界の未来は暗いだろう。
08年の田澤ルールや、13年沼田のような解決にならない再発防止策では無く、もっと根本的な対応を日本球界に期待したい。
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