オープン戦も終了し、さあいよいよ今週末には2018シーズン開幕。でもその前に、せっかくなのでオープン戦の総括をやっていこう。
首位から順にやっていこうかとも思ったのだが、段々とテンションが下がっていきそうなのでここは下から……ということで第一回は最下位だった阪神タイガース!
散々な結果。
2勝ってそんな……どうした阪神!?
なにがあった阪神!?大丈夫なのかタイガース!?
と、まぁここまで言った自分で言うのもなんだが、オープン戦はあくまでオープン戦。
シーズンとは違うのだ。勝ち負けは二の次、シーズンとは全く違う物として見なければいけない。
例えば、前年度ぶっち切りで優勝したセ・パの2チーム(ソフトバンク・広島)は、主力の調整と仕上がりの確認以外は、比較的余裕を持って望める。
反対にズブズブに沈んだチームは、調整などと悠長なことは言っていられない。主力がどれだけ仕上げた所で昨年の結果がそれではダメだと示しているのだ。新戦力の見極めと、その新戦力に席を追われる現主力の争いが繰り広げられる。
さて、阪神はどういった立ち位置か?
前年、2位と上位ではあるが、広島の独走を許したという点をみるとあまり余裕もない。
そしてそれでいてのコレである。
一度、所詮オープン戦と言いながらあえて言おう「されどオープン戦」と。
勝敗よりも下の表に示した各種成績が問題だ。
順位 | チーム | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 分け | 勝率 | 得点 | 失点 | 得失点 | HR | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
1 | 巨人 | 17 | 11 | 5 | 1 | 0.688 | 78 | 60 | 18 | 19 | 9 | 0.223 | 2.97 |
2 | ロッテ | 14 | 8 | 4 | 2 | 0.667 | 62 | 57 | 5 | 3 | 19 | 0.279 | 3.60 |
3 | 楽天 | 16 | 9 | 5 | 2 | 0.643 | 80 | 69 | 11 | 13 | 19 | 0.269 | 3.90 |
4 | DeNA | 15 | 8 | 5 | 2 | 0.615 | 60 | 52 | 8 | 15 | 12 | 0.244 | 3.33 |
5 | オリックス | 14 | 7 | 5 | 2 | 0.583 | 54 | 43 | 11 | 13 | 22 | 0.23 | 2.95 |
6 | 日本ハム | 15 | 7 | 5 | 3 | 0.583 | 66 | 58 | 8 | 25 | 9 | 0.248 | 3.48 |
7 | 西武 | 16 | 8 | 6 | 2 | 0.571 | 47 | 52 | -5 | 9 | 12 | 0.24 | 3.06 |
8 | ヤクルト | 16 | 6 | 6 | 4 | 0.500 | 72 | 74 | -2 | 13 | 13 | 0.267 | 4.23 |
9 | 中日 | 17 | 7 | 9 | 1 | 0.438 | 76 | 79 | -3 | 15 | 10 | 0.262 | 4.18 |
10 | ソフトバンク | 16 | 5 | 10 | 1 | 0.333 | 64 | 66 | -2 | 20 | 16 | 0.249 | 3.83 |
11 | 広島 | 14 | 3 | 9 | 2 | 0.250 | 54 | 70 | -16 | 10 | 7 | 0.251 | 4.72 |
12 | 阪神 | 16 | 2 | 12 | 2 | 0.143 | 46 | 79 | -33 | 7 | 5 | 0.225 | 3.72 |
得点、失点ともに12球団最低の値を叩き出し、当然得失点も-33とぶっち切っている。
次点の広島の倍の得失点は目を背けたくなるほどにひどい。他にも盗塁数が最下位、打率・本塁打が11位と主要な数字は軒並み下位である。
辛うじて防御率は3.72と中間の成績を記録しているのだが、一試合あたりの平均失点は4.94とこちらも11位の成績を記録している。
昨年、オープン戦で優勝したロッテ打線がシーズンに入って沈黙を続けたように、攻撃面においてはオープン戦の成績等それ程当てにならない。
が、それはプラス要素にするのは危険というだけで、マイナス要素にならないというわけではない。
春先のアピールは実績の無い新戦力、もしくは下で燻っている選手やプチブレイクした途上の選手を今年使うか否かの判断材料だ。結果が残せなかった、それ即ち昨年とそれ程変わらない布陣で望む事になる可能性が高いということである。(三億出したロサリオは別として)
つまり、広島との差を埋めるべく戦力の上積みに目処が立たなかったと言える。個々で見ていけば多少収穫もあったかもしれないが、ここまで全体の数字が悪いとなれば不安のほうが大きいだろう。
まぁ攻撃面は、昨年もそれなりに平均的な結果を残しているので変わらずともやりようがあるとして、もっと大きな不安要素がある。
それは防御率と平均失点が大きく剥離していること。どんな試合をやればここまで乖離するのか……。
興味本位で単純な計算(平均失点-防御率)をしてみたが阪神は1.22ポイント、次点の巨人は0.56ポイントとぶっちぎっている。
単純に考えればエラー絡みのおかしな失点が多かったということだろう。
エラーが無ければチェンジだったのに……
あぁ滅多打ち……なんて試合がそう言えばあった気がする。
内野守備の崩壊は去年から言われていたし、ユーティリティで名手の大和が抜けたこともある。
さもありなんと考えられなくもないが、他が一年経っても変わらずというのであれば、シーズン突入後も守備の改善は望めないかもしれない。
オープン戦の上位は当てにならないが、最下位はそれなりに反映されるという傾向もある。
昨年のセ・リーグは1強3弱2例外という状態であり、3弱の中から何処が抜け出すかを楽しみにしていたのだが……少なくとも強の側に入ってぶっちぎる事は難しそうだ。
広島が落ちてきての混戦か、例外の中日・ヤクルトが巻き返しての混戦か、望みがあるとすればそんなところだろう。
個人的には、若手に期待される選手が多く、実績豊富なベテランも擁し、大物助っ人も獲得したとあって爆発してぶっちぎるかもしれないと期待していたのだが、、、
金本監督がここからどれだけチームを立て直せるのか、その手腕に期待したいところである。
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