先日作成した選手の入れ替え数ランキング
今回はその投手・野手別のデータと月別のデータも交えて各球団の枠の使い方について考察する。
1. 野手・投手別入れ替え回数
球団 | 投(登) | 投(抹) | 野(登) | 野(抹) | 計 |
---|---|---|---|---|---|
DeNA (36-40-2) | 37 | 36 | 27 | 28 | 128 |
阪神 (35-38-1) | 41 | 41 | 14 | 15 | 111 |
楽天 (29-49-1) | 26 | 29 | 26 | 29 | 109 |
ハム (44-34-1) | 30 | 30 | 23 | 24 | 107 |
オリ (39-37-4) | 29 | 28 | 23 | 24 | 104 |
中日 (37-43-1) | 32 | 34 | 17 | 16 | 99 |
ヤク (34-42-1) | 25 | 25 | 24 | 25 | 99 |
広島 (43-32-1) | 26 | 26 | 21 | 21 | 94 |
ロッテ (40-38-2) | 23 | 23 | 14 | 14 | 74 |
SB (39-37) | 18 | 18 | 18 | 19 | 73 |
西武 (46-31-1) | 31 | 30 | 6 | 6 | 73 |
巨人 (40-41-1) | 22 | 22 | 9 | 11 | 64 |
- (登)=登録 (抹)=抹消
- 赤文字は12球団で最も多い数字、青文字は少ない数字
- 球団名の下(x-y-z)は、 ( 勝-負-分 ) の数
前半戦に最も多く選手を入れ替えたのDeNAの128回。対して最も入れ替えが少なかったのは巨人の64回でDeNAの半分であった。
また、投手・野手別で見ると投手では阪神の82回が群を抜いている。対して投手の入れ替えが最も少なかったのはSBの36回である。
野手でのトップはDeNAの55回、最も少なかったのは西武の12回となった。
特に西武は、投手入れ替えは4番目に多いにも関わらず、野手はほぼ入れ替え無し、その比率は野手1に対して投手5と最も偏った運営となっている。
2. 月別入れ替え回数
3・4月
球団 | 投(登) | 投(抹) | 野(登) | 野(抹) | 計 |
---|---|---|---|---|---|
DeNA (13-11) | 12 | 9 | 4 | 5 | 30 |
阪神 (11-12) | 12 | 10 | 0 | 1 | 23 |
楽天 (6-19-1) | 4 | 2 | 5 | 6 | 17 |
ハム (14-11) | 11 | 8 | 3 | 5 | 27 |
オリ (10-15-1) | 10 | 8 | 5 | 6 | 29 |
中日 (10-15) | 11 | 11 | 6 | 6 | 34 |
ヤク (9-15) | 8 | 6 | 7 | 9 | 30 |
広島 (17-10) | 6 | 4 | 7 | 8 | 25 |
ロッテ (12-12) | 8 | 7 | 4 | 5 | 24 |
SB (12-11) | 6 | 4 | 4 | 5 | 19 |
西武 (19-5) | 9 | 6 | 1 | 2 | 18 |
巨人 (14-11) | 5 | 3 | 1 | 3 | 12 |
3~4月は開幕直後ということもあって緩やかな入れ替えになると考えていたのだが、そうでもなかった。
それは各球団、スタート直後2カード目の先発枠を空席のままにしていたり、少々の出遅れがあった選手がいたこともあったからだろう。
特にDeNAは、先発陣の多くが出遅れていた。
他はスタートダッシュに失敗したチームの入れ替えが多くなったというところだろうか?
それにしては楽天の入れ替え数が少なく気になるところだ。
5月
球団 | 投(登) | 投(抹) | 野(登) | 野(抹) | 計 |
---|---|---|---|---|---|
広島 (11-9-1) | 7 | 7 | 8 | 8 | 30 |
阪神 (12-12) | 12 | 13 | 6 | 5 | 36 |
DeNA (10-10-2) | 9 | 9 | 8 | 8 | 34 |
巨人 (9-14-1) | 5 | 7 | 4 | 2 | 18 |
中日 (13-11-1) | 9 | 9 | 5 | 5 | 28 |
ヤク (10-12-1) | 7 | 7 | 5 | 5 | 26 |
SB (14-12) | 5 | 5 | 5 | 5 | 20 |
西武 (10-14) | 6 | 7 | 2 | 1 | 16 |
楽天 (11-12) | 10 | 9 | 11 | 12 | 42 |
オリ (15-10) | 9 | 10 | 6 | 5 | 30 |
ハム (19-5) | 6 | 7 | 8 | 7 | 28 |
ロッテ (14-11) | 6 | 6 | 4 | 4 | 20 |
5月は楽天が4月の結果を受けて総入れ替えを行った。梨田監督の迷走なのかフロント上層部の迷走なのか、真相はわからないが、迷走の始まりはこの月からだろう。
他には阪神が投手を活発に入れ替えている。若手の先発を多数使っていた事や外国人勢のお休みなんかがあったからだろうか?
巨人・西武は負け越している割に入れ替えは少ない。
6月
球団 | 投(登) | 投(抹) | 野(登) | 野(抹) | 計 |
---|---|---|---|---|---|
広島 (12-11) | 13 | 12 | 4 | 5 | 34 |
阪神 (10-12-1) | 16 | 15 | 7 | 8 | 46 |
DeNA (9-15) | 11 | 11 | 10 | 10 | 42 |
巨人 (10-13) | 7 | 6 | 3 | 4 | 20 |
中日 (9-14) | 9 | 9 | 4 | 4 | 26 |
ヤク (15-8) | 7 | 8 | 6 | 6 | 27 |
SB (11-10) | 5 | 5 | 7 | 7 | 24 |
西武 (11-11-1) | 14 | 13 | 2 | 3 | 32 |
楽天 (10-13) | 10 | 11 | 11 | 10 | 42 |
オリ (11-9-2) | 9 | 8 | 9 | 10 | 36 |
ハム (12-10) | 8 | 9 | 7 | 7 | 31 |
ロッテ (14-8) | 5 | 5 | 4 | 4 | 18 |
この辺りになるとハッキリと各球団の特色が見えてくる。
DeNA・阪神・楽天は半ばヤケクソのような回数になり、巨人・ロッテ・SBは頑なに入れ替え無い。
西武は投手陣と野手陣の成績バランスがおかしかったので、投手だけヤケクソのような入れ替え回数になってきている。
7月(15日まで)
球団 | 投(登) | 投(抹) | 野(登) | 野(抹) | 計 |
---|---|---|---|---|---|
広島 (3-2) | 0 | 3 | 2 | 0 | 5 |
阪神 (2-2) | 1 | 3 | 1 | 1 | 6 |
DeNA (4-4) | 5 | 7 | 5 | 5 | 22 |
巨人 (7-3) | 5 | 6 | 1 | 2 | 14 |
中日 (5-3) | 3 | 5 | 2 | 1 | 11 |
ヤク (0-7) | 3 | 4 | 5 | 4 | 16 |
SB (2-4) | 2 | 4 | 2 | 2 | 10 |
西武 (6-1) | 2 | 4 | 1 | 0 | 7 |
楽天 (2-5) | 2 | 4 | 1 | 1 | 8 |
オリ (3-3-1) | 1 | 2 | 3 | 3 | 9 |
ハム (3-3-1) | 5 | 6 | 5 | 5 | 21 |
ロッテ (4-4-2) | 4 | 5 | 2 | 1 | 12 |
7月は、オールスターを挟むということもあり、各球団登板間隔の開く投手を抹消するなどしているし、広島と阪神に関しては、ほぼ試合が無かった為、あまり参考にならない。
が、DeNAと日ハムが活発に入れ替えをしているのは注目したい。DeNAは通常運転とも言えるが、日ハムはオールスターの中休みを上手く使ったと言ってもいいだろう。
一度使ってみたい選手を数日試すという目的で昇格させていたり、疲れの見える選手を抹消していたりと目的がしっかりと見える運用である。
また、巨人がここに来てようやく重い腰を上げている。セは広島の先行逃げ切りを2年連続でやられていることもあり、もう少々早くその決断をしても良かったのではないだろうか……と個人的には感じる。
3. 終わりに
巨人とロッテ、もう少し枠を上手く使えないのだろうか?という疑問から数えてみた入れ替え回数であったが、思いの外、各球団に大きな差があった。
入れ替えの主な理由としては
- 怪我や故障によるもの
- 成績不振・好調によるもの
- 投手の登板間隔・日程によるもの
- 外国人枠の調整によるもの
こんな理由が考えられる。
特に1に関しては、アクシデントであるから一概にどうとは言えない。
つまり、多ければ枠を有効活用している、少なければ活用できていないと、そう単純な話でも無いわけだ。
そもそも安定して勝っているチームであれば入れ替えが必要ないのも当然であるから、回数など一種の目安にしかならないことは確かだろう。
だが、それであってもなんとなく見えてくるものはある。大まかにこのように分けてみた。
枠を有効活用できている
結果を出しながら上手く入れ替えを行っている球団。
それなり
確かな結果はでていないが、それなりに目的はハッキリとしている球団。阪神は投手に関しては結果が出ているので、上のグループに近いかもしれない。
迷走
入れ替えは頻繁に行っているのだが、結果が出ていない球団。
DeNAは短期の故障者も多く、外国人枠の調整など上手い部分もあるのだが、迷走ぶりも否めない。楽天は言わずもがな。
西武は投手の入れ替えが、少々ヤケクソ気味になっている。
活用できていない
ほぼ活用できていない球団。巨人は投手の谷間以外での入れ替え以外は故障離脱くらいしか行っていない印象だ。
ソフトバンクも故障者があれだけ多かった割に入れ替えがほぼ無い。故障者が多すぎて、入れ替える選手が足りないということもあるのかもしれない。
故障者は多くないが、選手が足りないという意味ではロッテも同様だろうか?就任一年目の井口監督がまだ枠の活用にまで気が回っていないとも言えるだろう。
まとめ
シーズンも後半戦に入り、厳しい夏に突入する。
ここからは登録選手の70人とは言わないが、ファームを合わせた40人程度でのやりくりが大切になってくる。
特に9月に20連戦!?なんて可能性が出てきた阪神は、枠のやりくりが必須だろう。
チームの成績云々も勿論だが、不幸なアクシデントを防ぐためにも各球団上手な枠の活用を期待したい。
☆参考サイト☆
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