4/30に「【巨人】世界の小林遂に覚醒か!? 小林誠司爆発を分析する」こんな記事を書いたわけだが……
一月が経過した今、まさかの失速を見せている。
いや、「まさかの」と言ってしまうと少々語弊があるかもしれない。
リーグ最低打率だった選手が、翌年リーグ最高打率というのは、さすがに出来過ぎだ。誰しもこのままいくとは思っていなかっただろう。
だが、それでもたった一月でこれ程の落ち込みを見せるとは思わなかった。このままいくとは思って無くともそれなりの成長は確信していたのだ。
しかし、こうなってしまうと小林誠司の爆発は「成長含む確変期間」ではなく、ただの「確変・春の珍事」だったのではないだろうか……。
この急激な変化では「成長」よりも「まぐれ・珍事」と言ったほうがしっくりきてしまう。
プロ5年目で確かな成長を見せたと信じたい気持ちが半分、元に戻ってしまったんだね……という諦めのような気持ちが半分、なんともモヤモヤする状態である。
今回は、前回色々と検証した数字をその後の数字とを比較しながら、ただの珍事だったのか、それとも確かに成長があったのかを検証すると共に小林誠司大失速の原因について探っていきたいと思う。
前回のおさらい
詳しくは前回の記事「【巨人】世界の小林遂に覚醒か!? 小林誠司爆発を分析する」、これを読んでもらっても良いのだが……アホほど長くてしんどいので要訳しよう。
既に読んでくれた人は、この章は飛ばして次の章から読んでもらいたい。
注目したのはスイング率とバッティングカウント
具体的には、全体的なスイング率の増加とファーストストライクでの打撃機会増加である。
それらのデータからは、これまで消極的だった打撃スタイルが、積極的な物に変わっていることが読み取れた。
そして、これまで自動アウトと揶揄された大きな原因は、その多くの批判ゆえに消極的になりすぎた意識にあり、その消極的で慎重な打撃スタイルは足やパワーといった突出する強みを持たない小林誠司と相性が非常に悪かったと結論づけた。
「打てないなら打てないなりに球数を稼ぐなり、粘るなり……」
なんて批判をよく聞くが、小林誠司にとって、それは抜け出せない悪循環の始まりであった。
そもそも長打も率も無い選手に、それほど慎重に攻めてくる投手はいない。
そんな中で早打ちを意識的に制限するとどうなるか?
あれよあれよと追い込まれてしまう。
その証拠となるデータを示そう。
小林誠司 年度別バッティングカウント(2018は4/28迄)
年度 | 打数 | 0s | 1s | 2s |
2014 | 110 | 30 | 26 | 54 |
2015 | 177 | 36 | 50 | 91 |
2016 | 398 | 76 | 106 | 216 |
2017 | 378 | 79 | 96 | 203 |
2018 | 62 | 19 | 12 | 31 |
年度 | 0s | 1s | 2s |
2014 | 27% | 24% | 49% |
2015 | 20% | 28% | 51% |
2016 | 19% | 27% | 54% |
2017 | 21% | 25% | 54% |
2018 | 31% | 19% | 50% |
これは打席の中でどのカウントで有効な打撃を記録したかを示す表である。
0sはノーストライク、1sは1ストライク取られてからの記録数となる。
一つ目は打席数で、二つ目はそれを%に直したものである。
2017を例に挙げれば、小林誠司は全378打数の内、203打数(54%)で2ストライクからの打撃を行っていることがわかる。
また、更に細かく2ストライクでのボールカウントにも注目したのが以下の表である。(2018は4/28迄)
年度 | 打数数 | 0B | 1B | 2B | 3B |
2017 | 203 | 37 | 80 | 46 | 40 |
2018 | 31 | 2 | 14 | 13 | 2 |
年度 | 0 | 1 | 2 | 3 |
2017 | 18% | 39% | 23% | 20% |
2018 | 6% | 45% | 42% | 6% |
2017年の小林誠司は2S0Bから決着の付くパターンが全打席の約1割と、とんでもなく高かった。
ちなみに首位打者を獲ったDeNAの宮崎や巨人の他選手のバッティングカウントは以下となる。
名前 | 打数数 | 2S | 2S0B |
宮崎 敏郎 | 480 | 194(41%) | 37(5%) |
坂本 勇人 | 539 | 260(48%) | 33(6%) |
長野 久義 | 463 | 239(51%) | 32(7%) |
比較するとどれだけ厳しいカウントに追い込まれているかわかるだろう。
2ストライク0ボールでは、首位打者の宮崎ですら打率.231となり、坂本に至っては.061と大幅に低下する。
つまり、ただでさえ無駄球を投じられる可能性の低い小林誠司にとって、「粘り」を前提とした早打ちの制限は、重すぎる枷となるのだ。
前回のまとめ
このように、2017までの小林誠司は明らかな泥沼に嵌っていた。
それが一転2018は、積極的なスタイルで結果を出した。
つまり泥沼を抜け出したのだ。
その背景には、正捕手剥奪という崖っぷちに立たされたことでの開き直りにあると考えている。
これまでも小林誠司は、WBCで大爆発してみたり、控え捕手の宇佐見が打ちまくった途端、その後5戦で13打数6安打と爆発してみたり、短期間の爆発は何度かしている。
共通するのは、自分の手に余る状況に置かれたということだ。
行き過ぎた状況で小林誠司は開き直る。
恐らく多少のプレッシャー、ジワジワとボディブローのように打ち込まれる中途半端な正捕手の座や世間の批判程度では開き直るほどのショックになり得ないのだろう。
開き直った事による積極的な打撃スタイルによって好成績を残している……といっても数字は出来すぎだから幸運も絡んでの結果ではあるが、それでも今年の小林誠司は一味違う!
とまあ、前回の記事はこんな感じである。
大して短くなってない、むしろなげーよ!既に疲れたわ!まだあんのかよ!という批判はできれば勘弁して欲しい。
そんな事、言われなくても分かっているのだ。本当に申し訳ない……。
まだお付き合いしてくれるという方は前回(4/28)までのデータと、その後の比較を見ていただけるとありがたい。
5月の小林誠司の成績はどう変わったか
基本データ
年度 | 試合 | 打席 | 打数 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 63 | 121 | 110 | .255 | 28 | 2 | .305 | .373 | .678 |
2015 | 70 | 204 | 177 | .226 | 40 | 2 | .312 | .294 | .605 |
2016 | 129 | 458 | 398 | .204 | 81 | 4 | .276 | .269 | .544 |
2017 | 138 | 443 | 378 | .206 | 78 | 2 | .285 | .257 | .542 |
~4/28 | 23 | 74 | 62 | .371 | 23 | 1 | .459 | .452 | .911 |
4/29~5/26 | 20 | 61 | 54 | .148 | 8 | 0 | .207 | .185 | .392 |
下の2つが2018年のデータ(4/28迄と4/28-5/26)となる。
一番下の、4/28-5/26のデータはえらいことになっている……。
残念ながらOPS .392という数字でスタメンに名を連ねるのは無理がある。
いくら守備に安定感があろうと一月これでは「大城を使え!」という声が出てしまって当然だろう。
しかし、打撃は水物。誰にだってそんな時期はある。
問題は我慢して使えば復調するのかどうかという話である。
いや、過去4年これ以上の成績は残しているわけだから、多少の復調はするはずだ。それは間違いない。
問題は、それが以前の2017までの小林誠司なのか、2018に可能性を見せた小林誠司なのか、そこが問題だ。
ということで、前回可能性を見せた細かい数字を比べてみよう。
打球強度(速度)割合
hard% | middle% | soft% | |
2017 | 26.9 | 48.2 | 24.9 |
~4/28 | 44.2 | 44.2 | 11.5 |
~5/26 | 25.8 | 37.1 | 37.1 |
下2つが2018年のデータ。一番下が新しい物になる。
最近の小林の打球強度は見事に元に戻ってしまった……。
こんなデータを見なくとも、試合を観戦しているだけで明らかに当てにいくだけの2017小林誠司に戻ってしまっているのだが、一応数字としてもしっかりと出てしまっている。
そのため、当然以下の表の様になった。
打球方向
左 | 中 | 右 | 内野安打 | |
2017 | .169 2本 (160-27) | .209 0本 (148-31) | .303 0本 (66-20) | .029 0本 (239-7) |
~4/28 | .478 1本 (23-11) | .148 0本 (27-4) | .889 0本 (9-8) | .000 0本 (31-0) |
~5/26 | .181 0本 (22-4) | .050 0本 (20-1) | .272 0本 (11-3) | .000 0本 (36-0) |
いい感じに増えていた左方向(引張)の安打は姿を消した。
打球強度(速度)が落ち、内野の間を抜けなくなったのだ。
右方向へ綺麗に流すヒットを打つのは以前からであるから、こちらはそこそこの数字であるが……
この打球がメインになってしまった場合、小林誠司の打撃は期待薄と言わざるを得ないのだろう。
しかし、これ程見事に2017の数字に戻っているとは思わなかった。
他の数字も比較していこう。
スイング率
年度 | スイング% |
2017 | 41.9 |
~4/28 | 47 |
3/30~5/26 | 45.5 |
スイング率に関しては4/29-5/26までを抜き出す事ができなかったので、前回までの率と、2018年全ての率になる。
打てていない期間だけに絞ればかなりスイング率は下がっていると考えていいだろう。
だが、それを考慮しても昨年よりはまだスイング率は高い。
ではバッティングカウントはどうだろうか?
バッティングカウント
年度 | 打数 | 0s | 1s | 2s |
2017 | 378 | 79 | 96 | 203 |
~4/28 | 62 | 19 | 12 | 31 |
~5/26 | 54 | 10 | 16 | 28 |
年度 | 0s | 1s | 2s |
2017 | 21% | 25% | 54% |
~4/28 | 31% | 19% | 50% |
~5/26 | 19% | 30% | 52% |
これは、どのカウントで有効な打撃を記録したかを示している。
0sはノーストライク、1sは1ストライクとなる。
上が打席数で、下は%に直したものである。
あくまで有効な打撃(安打を含む全てのインプレー打球と三振)であるから、細かいスイング率等とは異なる。
これは見事に2017の数字に戻ってしまった。
ファーストストライクへの積極性は失われてしまったとみるべきだろう。不振の原因はこの辺りだろうか?
もう少しこの数字を掘り下げよう。
ストライクカウント別打率
2017成績
カウント | 打数 | 安打 | 率 |
0s | 79 | 19 | 0.241 |
1s | 96 | 28 | 0.292 |
2s | 203 | 31 | 0.153 |
2018(~4/28) 成績
カウント | 打数 | 安打 | 率 |
0s | 19 | 8 | 0.421 |
1s | 12 | 5 | 0.417 |
2s | 31 | 10 | 0.323 |
2018(~5/26) 成績
カウント | 打数 | 安打 | 率 |
0s | 10 | 1 | 0.100 |
1s | 16 | 4 | 0.250 |
2s | 28 | 3 | 0.107 |
この辺の成績は、投手が慎重に投げている事も一つの原因としてあるのかもしれない。
これまで安牌として簡単にストライクをとってきていたのが、他の打者と同じ様にしっかりと組み立て、投げてきている。そういうことかもしれない。
一時は首位打者の位置にいたわけだから、当然っちゃ当然だ。
その結果、ファーストストライクの打率が下がり、小林の原動力となっていた積極性は消えてしまった。
そんな感じだろうか?
4月にスイング率が上がっていたのも、ほぼボールゾーンへのスイング率増加であったから、ファーストストライクにストライクは必要ない。
投手が初球を慎重(ボールゾーンへの投球)に入るようになったとすれば、いいカモである。
つまりはそういうことだろうか?
後一つ、バッティングカウントについて見てみよう。
ツーストライク後のバッティングカウント
年度 | 打数数 | 0B | 1B | 2B | 3B |
2017 | 203 | 37 | 80 | 46 | 40 |
~4/28 | 31 | 2 | 14 | 13 | 2 |
~5/26 | 28 | 2 | 13 | 9 | 4 |
年度 | 0 | 1 | 2 | 3 |
2017 | 18% | 39% | 23% | 20% |
~4/28 | 6% | 45% | 42% | 6% |
~5/26 | 7% | 46% | 32% | 14% |
この数字はまだ保っている。
前回は、この数字から粘る技術が身につき極端に不利なバッティングカウント(2S/0B)を減らしたのではないかと考えた。
しかし、今回のこれは技術というよりも慎重になった投手が2ストライクをとるのに3球使い始めた裏付けとも取れる。
次はコース別の打率を見てみよう。
コース別打率
< 2017 >コース別バッティング割合
< 2018 (~4/28)>コース別バッティング割合
< 2018 (~5/26)>コース別バッティング割合
どう変わったか……と言われてもってレベルだ。
本当にコレ同一人物のデータだろうか?
辛うじて見れる数字は、外の甘いコース。
流すセンスは元々高かった為、ここだけは唯一残ったヒットゾーンとなっている。
また、4/28まではなんとかファールに捌いて逃げていたインコースでの決着確率が13%から20%に上がってしまった。
それでも2017の24%よりは多少少ない数字であるし、相手が慎重に組み立てていることを考えれば技術面で多少の成長はしていると考えて良いのかもしれないが……
下の表も見て欲しい。
ボールゾーンでの有効打
年度 | 打数 | Bz打 | 割合 |
2017 | 378 | 88 | 24% |
~4/28 | 62 | 9 | 15% |
~5/26 | 54 | 14 | 26% |
これはボールゾーンへのバッティングで決着がついた打席の割合を示す表である。
今年4月は、ボールゾーンへのスイング率が上がりながらもボールゾーンで決着がついていなかった。
全体のコンタクト率自体は例年とそれほど変わっていなかったから決して空振っていたわけではない。
ではなぜ、そうなっていたか?
その多くはファールになっていたのである。ここまでに上げたいくつかの数字からファールに逃げる技術を身に着けたと思っていたのだが……
見事に5月は元に戻った……。
技術でないとすれば変わったことは、やはり当てにいくだけの消極的な意識が再燃したからだろう。
つまり、技術面での成長にも疑問符が付く。
上手くファールにしていたというよりは、強く当てにいけば自然とファールになっていたのではないか?ということだ。
考察
4月の小林誠司の爆発には、積極性・思い切りの良さが根底にあったとその意見は変わらない。
今回、比較したデータがほぼ2017の数値に戻ってしまったことが、ある意味その裏付けとも言えるだろう。
前回の記事の最後に、今後間違いなく対策してくるであろう相手投手への対応と、正捕手の位置を取り戻し安定した時に意識が元に戻ってしまわないかが課題だと書いた。
また、一度結果を残せたその自信と培った技術があれば乗り越えられるはずだとも書いた。
しかし、技術の話の根底にも、意識が関わってくるとすれば少々話が変わってきてしまう。
結局は意識が壁となっているのならば話は同じじゃないかと言えばそうではない。
打撃を取り戻すために縋れるはずだった技術が、そちらも打撃を取り戻さない限り戻ってこないとなれば……これは大問題である。
つまりは、結局何も変わってない。
いやいや、変わってはいないという事は、逆に言えばそれだけの能力は元々持っているという事でもある。
だが、変わっていないという事は復調するキッカケがこれまで同様、開き直るしか無いということでもある。
5年間使って、数回、しかも短期間しかその状態になれていないわけだから、やれば出来る事がわかって良かったと言ってもいられない。
思い切って、甘い球を逃さないよう、積極的に、強く振れ!
言うだけで、出来るのならばきっと誰も苦労しないのだろう。
選球眼をある程度犠牲にした4月のスタイルは、他球団の対策によって結果を出せなくなってしまった。
いや、実際はその意識だけでも続けることが出来たならば2017までの小林誠司よりも結果は出るのだろう。
積極性を殺し、偶に見せる右方向へのライナー性の当たり一辺倒のスタイルでは2割前後が関の山である。
それはこれまでの成績と今回の変化が証明している。
4月に結果が出すぎていてしまった事で、結果の付いてこない状況に耐えられなくなってしまったことと、正捕手にほぼ復帰してしまったという環境が守りの体制へと走らせてしまい元の消極的なスタイルに戻ってしまった。
しかし、元のスタイルをいくら突き詰めようと、これ以上の結果は望めない。
端的に言えばそういう事になるのだろう。
結論
4月の小林は春の珍事であったのか?
結論としては否であり正でもある。
考察で述べたように、元々その程度の力は持っているという意味で否である。
同時に中身はほぼ変化の無い選手が、とんでもない数字の伸び率を見せたという意味で珍事であったとも言えるだろう。
珍事を起こしたその幸運が、現在大きな枷となってしまっているのは、とても悲しいが、物事とはそういうものなのだろう。
今後、小林誠司が4月に見せた可能性を本物にできるかどうかという点については、ハードルは高いが不可能では無いと考える。
打撃には多くの壁があると言われている。
例えばそれは速い球への対応であったり、外の変化球への見極めであったり、遠くにボールを飛ばす才能というのも持っていないものからすれば一種の壁であるし、足の速さによる内野安打もそうだろう。
そういった観点で小林誠司を見た時に、突破している壁は恐らくほとんど無い。
だが、最低限プロでやっていける程度にはそのスペースを広げているはずだ。
その証拠が4月の結果である。先程も述べたように、4月の結果は小林誠司の実力だ。
そこに幸運が重なっていたことは間違いないが、少なくとも2017以上の能力は元々持っているのだ。
短期間であろうと、出来ない者にはまぐれでだって得ることはできない結果である。
にも関わらず、2017までの小林誠司は、最低限の結果を出せていない。
持っている実力のスペースを、スイングアウトとならないコンタクト率であったり、四球をとる粘り強さを求めるあまり殺してしまっているのだろう。
持っているものを捨てて新たなスタイルを築くことで以前よりも大きな力を得ることもあるかもしれないが、現状その方向性は間違っている。
細かく小さく粘り強くなったところで、驚異的なスピードも強引にもっていけるパワーも無いのだから行き着く先は凡打か四球か……。
であれば、今現在苦しくとも積極的なスタイルで右方向への鋭い当たりや、いくつか持っているツボから放たれる大きな当たりを活かす方向性に可能性を見出すべきである。
その上で新たな技術、壁の突破を求めるべきだ。
現在の小林誠司は、ほぼ以前のスタイルへと戻ってしまっている。
なにかキッカケがあれば、また4月のような輝きを取り戻してくれるだろうが、そのキッカケは5年間で数度しか訪れなかった。
理解するだけではダメなのだ。
この記事は所詮素人の戯言であるから、同じ事とは言わないが、似たような事はチーム・球団、それに本人も思っていることだろう。わかっていても、それを修正し、実行するのは驚くほど難しい。
そういう意味でハードルは非常に高い。
しかし、今回の結果はいつもに比べればはるかに長いものであった。
いつもと同じ短期間ではあるが、まぐれとは呼べない程度の期間はあっただろう。
であれば、これを根拠として以前よりも小さなキッカケで意識の壁を取り払うことも可能かもしれない。
小林誠司が3割30本打つ必要はどこにもない。
勿論、打てればそれに越したことは無いが、それよりも持ち前の肩の強さと安定した送球技術、そして5年間443試合で得た捕手としての経験が、小林誠司最大の武器である。
一時、首位打者へと駆け上がり、確かに私も心躍ったが、それがなくなったからと言って小林誠司の価値は無くならない。
2017よりも少しだけ可能性を見せてくれれば、それだけで「やっぱり今年の小林誠司は一味違ったな」と、シーズンが終わった時そんな風に振り返ることができるだろう。
先日、少しアクシデントがあったようで記事を書いている5/30現在、スタメンから外れている小林誠司であるが、これが丁度いい休養と変化のキッカケになることを期待して今回は終わりたいと思う。
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