巨人ファンには恒例となってるオフの補強とメディアによるネガティブキャンペーン。そしてそこに巻き起こる怨嗟の声。
原監督の欲しい欲しい病が酷くなった、強奪球団、育成を放棄、若手が腐る、村田で良かったetc……etc……
まぁ巨人ファンとしても妥当と思える指摘もあるし、そもそも巨人ファン自体が怨嗟の声を上げている部分も多い。
個人的にも補強が可能ならとことんやれと思う一方で、今オフの動きにはどうしてそうなった?と言いたい部分もある。
ということで今オフの補強について一つ一つ思うことを書いていこう。
最初は、オリックス・中島宏之について
補強自体についての是非は脇に置く
大前提として補強行為自体の是非については脇に置くのが懸命だろう。
育成論、FA論、補強否定論、補強賛成論……とにかく収拾が付かない。
例えば「そんな方法で優勝して嬉しいの?」と聞かれることがある。
私としてはどの球団も優勝するためにやっているのだから「嬉しい」以外の答えが思い浮かばない。
つまり、プロ野球に対してのスタンスが根本的に違う為、どこまでも言っても交わらないのだ。そんな話をグダグダやっても意味がない。
だから、今回はあくまでそれぞれの動きについての感想となる。
オリ・中島 宏之の獲得は
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年齢 | 36 | プロ年数 | 16 |
守備 | 内 | 投/打 | 右/右 |
通算成績・他 | |||
|
詳細(去就・動向)
通算1759安打をマークしているヒットメーカー。広角に放つ強打が魅力。
近年は下半身の故障が相次ぎ、一塁や指名打者での出場が主となっている。
オフにオリックスとの契約交渉で折り合いがつかず、自由契約に
- (11/22) 巨人への入団決定 原監督と同席会見
【ソース : スポーツ報知 】
自由契約選手であるから補償も必要ないし、中島の獲得自体について特に思うところはない。
村田でよかった???
が、なぜだか昨年オフに自由契約となった村田修一で良かったなんて謎すぎる批判が渦巻いているので、それだけは一言言わせて欲しい。
一年前の話を持ち出して何の意味があるのだろうか?
いやいや確かに村田修一の現役続行は私も望んでいた。
多くの野球ファンが同じ思いでいたことだろう。
しかし、2000本安打という記録はチームにとって重すぎたのも事実だ。
実績0の岡本と2000本安打がかかる村田の共生は、昨年の時点では無理があった。どちらかを諦める必要があったのだ。
それを「若返り」という言葉一つで括り、翌年には36歳を獲得するなんて……という批判はあまりにも的はずれと言わざるを得ない。
岡本は既に使われる理由となる実績を手にし、中島は一度自由契約となり、バックアップ前提の下地がある。
状況が全く違うところに過去の一部だけを抜き出し、さも当然の論理とばかり騒ぎ立てるのはミスリードが過ぎるというものだろう。
また、既にコーチとして新たな一歩を踏み出そうとしている村田修一に対しても失礼な話だ。
開幕一軍保証は有り?無し?
中島に関しては、もう一つ。
入団会見で原監督が語った「開幕一軍保証」だろう。
競争はどうなった?若手の枠が……
確かに一理ある。
だが、妥当と言えば妥当でもある。
移籍一年目の選手は、気を張り調整を急ぐあまりに故障離脱してしまう例が少なくない。最近では陽岱鋼がそうだし、相川亮二もそうだ。
ましてや近年、下半身の故障が頻発しているベテラン選手。
既に実力を信用している原監督としては、多少は大目に見るから故障離脱だけはしてくれるなよと伝えるのもわからなくは無い。
だから問題はどこまで大目に見るかという部分だろう。
今季前半戦終了後にNPB一軍二軍入れ替えランキングというブログを書いた。
巨人の入れ替え数は他球団に比べ極端に低い。チームが好調であればそれも悪くないが、低調な中で入れ替えが行われないということはチーム内の競争原理が働いていないと言えるだろう。
今季に限らず、巨人は一軍二軍の入れ替えが鈍い球団だ。
その理由の一つとして一軍保証……とまではいかなくとも、入れ替えることが難しい選手が多すぎる事にある。
原監督の「開幕一軍保証」が一体どこまで適用されるのか、そこがポイントになりそうだ。
終わりに
巨人は既に4年間リーグ優勝から遠ざかってしまっている。
優勝を義務付けられているなんて事をこの期に及んで言うつもりは無いが、毎年のように大きな補強を行ってこのザマでは情けない。
最近はまだ前半戦、前半戦と繰り返し唱え、気がついたら追いつけないほど遠くにいたなんてシーズンが続いている。
正直、いい加減アホなんじゃないの?と思ったりしないでもない。
そんな中で焦らずじっくり行こうなんてほど余裕があるのか甚だ疑問だ。
チーム内に実績・実力を持つ選手を増やし、競争原理を煽るのはいい。右の代打としての価値もあり、獲得自体は間違っていないだろう。
だが、扱いきれずに競争原理を殺してしまっては本末転倒だ。
原監督には、競争原理を殺さず、かつ近年故障がちで扱いが難しい中島に焦らず実力を発揮してもらうラインを見極めるという大変難しいチーム運営をやり遂げてもらうしか無いだろう。
そうでなきゃ、異例となる三度目、それも全権を任せての監督就任に意味は無い。
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