一度は阪神がビヤヌエバ獲得!との報道が流れたが、一転
どうやら獲得したのは巨人だったらしい。
今季20発スラッガー、ビヤヌエバの獲得を発表
巨人は、来季の新外国人選手として米メジャー、パドレスのクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)と契約が合意したと21日、発表した。1年契約で契約金を含む総額200万ドル。【ソース:スポーツ報知 】
長いこと補強ポイントとして放置され続けている左の長距離砲はどうなった!?と思わずにはいられないのだが……
まぁそれは置いといて、クリスチャン・ビヤヌエバについて詳細を見ていこう。
クリスチャン・ビヤヌエバ (Christian Villanueva) 基本情報
守 | 投/打 | 歳(生年月日) | 身長/体重 | 所属 |
内 | 右/右 | 27(1991/06/19) | 180cm/95kg | パドレス(米) |
成績 | ||||
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選手特徴や経歴
今季メジャー(パドレス)で20本塁打を放った右の長距離砲。
17年にメジャーデビュー、12試合で打率 .344/4HRという記録を残し、今季は開幕から絶好調。3、4月には打率.321/8HR/19打点をマークして月間最優秀新人に選出された。
さすがに長くは続かず、5月-7月は打率1割後半-2割前半。8月には復調しかけたが、終盤に指の骨折などもあって離脱。そのままシーズンを終了した。
メジャー二年目、まだまだ需要のある選手。
日本移籍の実現性は低いと見られていたが、パドレスでは対右への不安など粗さが目立つこともあってか、来季の優先度が低かったようだ。
怪我で離脱した際にウィル・マイヤーズをサードに回したことも関係があるのだろう。
本人の希望も有り、11月21日に 巨人が獲得と報道された。【参考:スポーツ報知 】
クリスチャン・ビヤヌエバ (Christian Villanueva) プレー動画
4月に月間MVPを受賞した際のMLB公式動画。
長打力抜群のローボールヒッターというのが良く分かる
まとめ動画の守備部分から再生したもの。
各数字はイマイチだが、メジャーリーガーらしい守りを見せている。
特に上半身だけでの送球を苦にしない身体能力の高さは、日本人野手には少ない要素の一つ。
ようこそ!巨人へ!
クリスチャン•ビヤヌエバ!Welcome to the Giants! pic.twitter.com/8kGAaftdtG
— NPB外国人選手好きのtweet (@CPMMAF) 2018年11月21日
単純にかっこいい動画を紹介。
Twitter民御用達・助っ人紹介アカウント、NPB外国人好きさんの動画。
クリスチャン・ビヤヌエバ (Christian Villanueva) 守備
各種データ
《守備経験》
- 【三塁】メジャー:813イニング/マイナー:5871イニング
- 【一塁】メジャー:14イニング/マイナー:666イニング
《守備指標》
- 【三塁】メジャー:UZR(-2.4) 守備率(.951) マイナー:守備率(.938)
- 【一塁】守備率:守備率(.989)
守備評価
基本は三塁手、サブで一塁という感じ。
数字的にはイマイチだが、評判は悪くない。
実際のプレーでは軽快な動きを見せており、肩も強い。
瞬間的には、さすがメジャーリーガーと言えるプレーを見せ、数年前まではGグラブを狙える素材、内野全てを守るユーティリティとなれる可能性有りとまで評された。
パワーを求めた結果、少なからず守備範囲を犠牲にしたとの見方も有り、現在は平均的という評価となっている。
数字に現れている通り、多少確実性に欠ける部分があるが、打球速度が一段劣る日本では良化することも考えられるだろう。
肩の強さを考えると、ぜひとも三塁で見てみたい選手。
ポジティブな特徴
最上位クラスの実績
右投手への対応や打撃の粗さなど、ネガティブな特徴がクローズアップされがちだが、前年メジャー20発の実績はそんなに安いものじゃない。
獲得可能な助っ人の中では間違いなく最上位クラスであり、メジャー二年目27歳という段階で獲得に動いても、そうそう実現する選手でないのは確かだろう。
長打力は申し分なし
メジャー383打席で24本塁打の長打力は申し分ない。
今季最も打率を落とした5月(打率.170)でさえも本塁打は7本記録しており、低めのボールをレフトスタンドへと放り込む力は一級品。
ネガティブな特徴
全体的に粗い
アメリカから訪れる助っ人の多くは粗いパワーツールであるから、やってみなきゃわからないのは確かだが……
以下のデータを見ると粗さが目立つ。
- 【メジャー通算】BB%:5.5% / K%:27.4% / BB/K:0.20 /対右.189 対左.336
- 【3A(PCL)通算】BB%:8.2% / K%:18.8% / BB/K:0.44
3Aレベルではそこまで粗さは感じないが、メジャークラスの投手には極端な数値を残している。
O-Swing%(ボールゾーンのスイング率)が37%と高く、そのコンタクト率も56.5%と極めて低い。
また、右投手に対しての打率が2割に満たず、本塁打の数も238打数中6本と左投手に比べて極端に低い(左投手では113打数中14本)。
マイナーでの通算打率(.269)からもわかるように率が残るタイプで無いのは確かで、ある程度の我慢や起用方法の検討などが必要となってくるかもしれない。
各球種・ゾーンへの対応
前項の補足になるが、各球種・ゾーンへの対応について極端なものを抜き出した
《18年のメジャーデータ》
- スライダー(290球):スイング率(22.8%) 空振り率(23.5%) 打率.132
- カーブ(206球):スイング率(49.5%) 空振り率(18.9%) 打率.167
率が残らなかった原因は、メジャークラスのフォーシームへの対応というのも大きいが、それ以上に【大きな変化】+【縦の変化】に不安がある。
記録している三振の半数近くはスライダーorカーブによるものだ。
その他のカットボールやツーシームといった小さな変化が多い球種については打率も高く、ホームラン率が2%近い驚異的な数字となっている。
また、ゾーンへの対応については、一言で言えばローボールヒッター。
対左であれば特別数字の悪いコースも無く、敵無しと言った印象。
しかし、対右の場合アウトローの結果は上々も、そこから逃げるボールへの対応に苦労している様子だ。高めへの対応も良好とは言えず、何かしら修正が必要となるかもしれない。
クリスチャン・ビヤヌエバ (Christian Villanueva) まとめ
前年度の成績だけで見れば、ここまでに発表されたどの助っ人よりも格上。
少なくとも希望すれば来季メジャーのどこかしらに席は用意されたであろうし、期待値まで含めれば相当に大きな補強であると言える。
だが、不確定な要素も強く、大外れも有りうる。
まぁこれは外国人助っ人の多くに言えるのだが……実績がある分、金銭的にはハイリスクだ。(ただしその分、成功確率も高く見積ることができるが)
パワーは当然ながら、守備含めた総合力で見ても潜在能力はメジャークラスと考えられ、後はその粗さが良い方に出るか悪い方に出るかというところ。
アウトローをホームランに出来る力を持っているが、その力ゆえ届かないボールにもバットが止まらない。
一つ間違えばスタンドインというコースに、投手がどこまで投げきれるか、またそれをビヤヌエバがどこまで見極められるか、その辺りが成功の鍵となってきそうだ。
一度波に乗れば止まらないタイプ。また、その逆も然りであるから、春先の出足に注目したい。
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