【2019 日ハム】新外国人 ジャスティン・ハンコック【特徴や成績】プレー動画

レアード、マルティネスの残留交渉が難航し、二年契約だったトンキンの保有権を放棄した日本ハムだが、その一方で着々と来季に向けての補強を進めている。

台湾の大王・ワンボーロンに続いて二人目の新外国人、ジャスティン・ハンコックを獲得。

日ハムが158キロ右腕の新助っ人ハンコックと契約合意

日本ハムは5日、前シカゴ・カブスのジャスティン・ハンコック投手と契約合意に達したと発表した。

ハンコックは米国出身の28歳で、身長193センチ、体重83キロの大型右腕。2011年ドラフト9巡目でパドレスに加入。今季、カブスでメジャーデビューを果たし、すべて救援で10試合に登板し、防御率1.46の好成績。12回1/3を投げて11奪三振9四球だった。

Full-Count

最近は150キロ程度の助っ人が溢れかえっているから、球速の触れ込みにインパクトを感じることも少なくなってきたのだが、それでも158キロともなれば期待も膨らむ。

それでは、詳細なデータや動画を見ていこう。

ジャスティン・ハンコック(Justin Hancock) 基本情報

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投/打歳(生年月日)身長/体重所属
右/右28(1990/10/28)193cm/83kgカブス
成績
  • 【マイナー通算(11-18)】167登板(90先発) 541.2イニング 423奪三振 防御率 3.97
  • 【2018シーズン(メジャー)】10登板 12.1イニング 11奪三振 防御率 1.46
  • 【2018シーズン(3A/PCL)】18登板 21.2イニング 27奪三振 防御率 4.57

11年ドラフト9巡目(全体293位)でパドレスに指名され契約。

主にスターターとしてマイナーの階段を上がり、15年に3Aに昇格。

しかし、16年は右肩の不調により大半をリハビリに費やしている(16年9月21日に復帰)。

その後、リリーフとしての起用が主となり、17年は2A-3Aで43試合に登板。途中(17年5月8日)、カブスへとトレード。

18年5月9日にメジャーデビューを果たし、10登板で防御率1.46と好成績を収めるも6月26日に右肩炎症によりDL入り。前日の6月25日の登板を最後にシーズンを終え、オフにFAとなった。

(12/05) 日本ハムが獲得Full-Count

ジャスティン・ハンコック(Justin Hancock) プレー動画

ジャスティン・ハンコックのまとめ動画。

シュート気味に変化するフォーシームを軸とし、切れのあるスライダーを混ぜるツーピッチスタイル。

動画を見る限りはボールに力も感じるし、総じてレベルの高い投球を披露している。

不安な点はランナーを置いた時のピッチングと日によって制球のバラツキが見られることだろう。

ジャスティン・ハンコック(Justin Hancock) 制球と球種

制球について

《各データ》

  • 【メジャー通算(18)】:12.1イニング 9四球 BB/9(6.6) BB%(18%) K/BB(1.22)
  • 【3A通算/PCL(15-18)】:60イニング 24四球2死球 BB/9(3.6) BB%(8.5%) K/BB(2.54)

こちらには載せていないが、FanGraphの投球ゾーンデータを見る限りスライダーの制球については少々アバウト。

とは言っても、それほど制球面に問題があるようには思えない……が、メジャーでの数字は芳しくない。まぁメジャーでのイニング数が少なく、あまり当てにならないデータではある。

3Aでは、それなりの数字にまとめていることから、問題はカウントを稼ぐ手段に乏しく、苦しい投球となった事が四球という結果に繋がったのかもしれない。

主要な球種について

球種(球数)平均球速(最速)備考
4シーム(148)155(158.6)パワーは素晴らしい(被打率.167)
スライダー(57)142(145)被打率.000

投球の7割超を4シームに頼り、残りをスライダーで賄うほぼ完全なツーピッチスタイル

4シームの威力は高く、38打席の対戦で被打率.167、2ベース1本、本塁打1本と優秀な数字。

スライダーについては制球がアバウトな為、全投球に対する空振り率(12.3%)とそれなりである一方、スイング時の空振り率は36.8%と優秀。また、被打率も.000である。

ポジティブな特徴

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メジャーで確かな可能性をみせた

怪我もあったことで、メジャーでの登板機会はあまり確保できなかったが、それでも被打率.167 防御率1.46には確かな可能性を感じる。

メジャークラスの打者相手に力負けせず勝負可能な能力は、NPBでは間違いなく上位クラスに入るだろう。

最速158キロのストレートの威力は本物

投球の7割超がストレート(フォーシーム)でありながら、メジャーで打たれた長打は本塁打1、二塁打1と非常に少ない。ストレートの威力に関しては間違いないだろう。

また、制球に関しても高低に関しては比較的安定している。

ネガティブな特徴

メディカル面に不安あり

18年は6月26日に肩の炎症、それ以前にも16年を肩の不調でほぼ投げていない

また14,15年にも短期間ながらDL入りを経験しており、少し故障がちな選手である。

直前に投げられていない投手をあえて獲得しているので、当然そのあたりの調査はしているのだろうが、少々運用が難しい投手と考えられる。

投球バリエーションに乏しい

メジャーでの投球内容しか確認できていないため、過去の引き出しについてはわからないが、18年の投球は7割ストレート、残りスライダーという極端なツーピッチスタイルであった。

1イニング限定で考えれば決して珍しくは無いが、使用球やマウンドなど環境が変わることも考えると少々不安。

実際、マイナーでの通算成績もそれ程突出するものでないし、最初何かを掴むまでは試行錯誤が続きそうな雰囲気を感じる。

ジャスティン・ハンコック(Justin Hancock) まとめ

158キロのストレートとスライダーが魅力のリリーバー。

まずはともかく、一年通して投げられるかどうかだろう。過去5年のシーズンで離脱無くシーズンを乗り切ったのは17年のみである。

が、16年に一年の殆どを休んでの17年と考えれば、18年も6月に離脱し半年休んでの19年。現在投げられる状態と判断できているのであれば、来季はいけそうな気もする。

 

安定した登板さえ可能であれば、軸となるストレートの威力については確か。

つまり、そこに加えるオプション次第となるのではないだろうか?

スライダーの質は高いが制球はそれなり、そこをどうNPBにアジャストしていくかが鍵となりそうだ。

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