【2019 中日】新外国人 エンニー・ロメロ【特徴や成績】プレー動画

全員残留!なんて言っていた中日からガルシアの放出が報じられた時には「やっぱ一人くらい漏れるか~」と思ったわけだが、間髪入れずに新外国人獲得を発表出来るのはさすが中日、さすが森繁。

代理人への恨み言も忘れず、世間を味方につける辺りも仕事人。

最速164キロ左腕をドミニカで発見!

中日は3日、最速164キロ左腕のエンニー・ロメロ投手(27)を獲得したと発表した。1年契約で年俸5000万円。ナショナルズ時代の17年7月9日、ブレーブス戦で球速102マイル(164キロ)を計測したこともある左腕。

スポーツ報知

一つ問いたいのは、エニーなのかエンニーなのか……。

基本、エンニー・ロメロで報じられているが、Google先生がずっとエニー・ロメロではありませんか?と聞いてくるから気になって仕方ない。

まぁそもそもカタカナ表記に無理があるのだから、気にしすぎても意味はないのだが……。

ともかく、ロメロの詳細データとプレー動画を見ていこう。

エンニー・ロメロ(Enny Romero) 基本情報

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投/打歳(生年月日)身長/体重所属
左/右27(1991/01/24)190cm/103kgロイヤルズ(7月にFA)
成績
  • 【メジャー通算(13,15-18)】137登板(1先発) 146イニング 156奪三振 防御率 5.12
  • 【マイナー通算(09-18)】174登板(127先発) 711イニング 672奪三振 防御率 3.72
  • 【2018シーズン(メジャー)】8登板 10イニング 10奪三振 防御率 12.60

選手経歴

08年にフリーエージェント選手としてレイズと契約。

13年9月にメジャーデビューしたが、この年は1試合の登板に留まり、翌年は3Aで投げている。そのため。本格的にメジャーの舞台で投げ始めたのは15年から。

17年にトレードでナショナルズへ移籍し、53登板(55.2イニング)65奪三振、防御率 3.56とキャリアハイの数字を残している。

18年もメジャーで開幕を迎えたが、4月と7月に左肩の故障もあって3球団で僅か8登板に留まってしまった。

また、7月にロイヤルズからFAとなって以降、シーズン中の登板は無かったが、現在行われているドミニカWLで10試合に登板している。

そのうち9試合で先発し2勝0敗、防御率1.09という圧巻の成績を残し、平均1イニング1三振と高い三振奪取率を記録している

2018/12/03 中日入団と報道

エンニー・ロメロ(Enny Romero) プレー動画

ロメロのまとめ動画。

球威で封じ込めるパワーピッチという印象を受けるが、所々で見せている変化球の質は高そうだ。しかし、それら変化球でストライクをとれるというわけでも無さそうなので、そこまでのカウントをどう稼ぐかといったところが成否の鍵を握っていそうだ。

ごく最近のウィンターリーグでの様子。

ほぼインタビュー映像だが、少しプレー動画が入っている。メジャーでの投球と比べると少々大人しい印象。

今季、肩の不調で二度のDL入りをしている影響があるのかもしれない。

しかし、それがどうもいい方向に作用しているようでWLでは10登板(9先発)で2勝0敗、防御率1.09となっている。

エンニー・ロメロ(Enny Romero) 制球と球種

《各データ》

  • 【メジャー通算(13,15-18)】:146イニング 74四球6死球 BB/9(4.6) BB%(11.1%)K/BB(2.1)
  • 【3A通算/IL(13-15,17-18)】:191イニング 77四球1死球 BB/9(3.6) BB%(9.3%) K/BB(2.3)

制球力が高いとは言えないが、奪三振率でカバーしている印象。

投球コースのデータを見ても、細かくコースを狙うことに期待するのは厳しいだろう。

14年までは主に先発として登板していたが、15年からはほぼリリーフ。

リリーフになって奪三振率が多少上がっているが、それ以外は特に変化なし。

主要な球種について

球種(球数)平均球速(最速)備考
4シーム(1856)156(163)投球の7割を占める
カット(496)144(152)被打率高めだが空振りもとれる
カーブ(257)136(144)空振り率高いが制球難
チェンジアップ(64)141(152)空振り率高いが制球難

基本はフォーシームで押せ押せのパワーピッチ。

とにかく早いが、ほぼコレ一本なので可もなく不可もなくといった成績。また、18年は肩の不調があったためか球速が例年に比べ3-4キロ程ダウンし、打ち込まれている。

カットボールはフォーシームの次に使われている球種だが、被打率(.302)とフォーシームに劣る。しかし、空振り率は4割近くと優秀。

カーブは変化量こそ少ないが、被打率・空振り率ともに優秀。ただし制球がイマイチ。

チェンジアップもボール自体は大きく落ち優秀なのだが、制球に不安がある。

ポジティブな特徴

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高い奪三振率

エンニー・ロメロの最も魅力的なポイントは、その奪三振率の高さだろう。

メジャー通算成績はK/9(9.62) K%(23.4%)となっている。

最もコレはリリーフとしての成績であるから、先発時の成績も抑えておきたい。

13年に2Aでは27先発してK/9(7.05)、14年に3Aで25先発してK/9(8.36)と多少リリーフ時に比べて数字を落とすが、上々の数字である。

 

一つ一つのボールは魅力的

主要球種についての項目でも書いたように、フォーシーム以外の球種それぞれ質そのものは非常に高い。

ただ一つ、問題はそれらの制球がイマイチだということだろう。

まずは第二球種となっているカッターを環境が変わって上手く武器にできるかどうかに注目したい。

ネガティブな特徴

18年に肩の不調を二度訴えている

17年には右前腕の不調、18年は4月と7月に左肩の不調を訴えている

7月にFAとなって以降、シーズン中は登板機会が無かった。

現在行われているドミニカウィンタリーグでは、しっかりと投げられているようなので、それ程不安視する必要はないかもしれないが、長いシーズン中に「あぁ、やっぱり……」なんて事が無いよう、シーズンイン前のメディカルチェックとその結果に基づく起用検討は必要だろう。

 

制球力に不安

高い奪三振率を誇りながらも、成績が安定しない原因は制球面の不安にある。特に変化球でカウントを稼ぐ手段を現状持っていないため、そこをどうクリアしていくかは要検討。

 

ここ数年はリリーフ起用

もし先発で考えているのであればだが、3巡目4巡目と勝負する手札に乏しい。

先発起用されていた13年14年でも平均イニングは5回程度であり、ウィンターリーグでも9先発で48.2イニング(平均5.1回)となっている。

ただし、球威が落ちるなど体力的な問題では無く、引き出しの少なさと球数が嵩むことに原因がありそうなので、それらをクリアできれば長いイニングも問題無さそうだ。

 

エンニー・ロメロ(Enny Romero) まとめ

左腕で早いストレート主体の荒れ球タイプ。米国での実績だけで言えばガルシアの上位互換になるだろう。

現在のウィンターリーグでの活躍を見ると期待も高まるが、その投球スタイルの変化に肩の不調が関係しているとすれば少し不安も残る。

また、例によって左が苦手な左腕であるから、相手チームの作戦如何によっては勝ち負け極端な投球を見せるかもしれない。

メジャー通算(対右:.249/対左:.309)

ともかく、ここのところ大当たりを連発する中日の新助っ人だ。今回も不安要素をぶっちぎるような活躍を思い浮かべるのは私だけではないだろう。

ぜひとも「中日また当てたよ……」と言わせるような活躍をして欲しい。

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