【2019 DeNA】新外国人 サミー・ソリス【特徴や成績】

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少し遅くなりましたが、横浜DeNAベイスターズの新外国人「サミー・ソリス」の特徴や成績についてまとめました。

DeNAに加入が決まった新外国人左腕、サミー・ソリス投手(30)=前パドレス傘下3Aエルパソ=が7日、横浜市内の球団事務所で入団会見。背番号は「97」に決まった。ソリスは身長1メートル96の長身から投げ下ろす最速97マイル(約156キロ)の直球と落差の大きいカーブ、チェンジアップが武器。今季終了までの契約で年俸は3300万円。(全文はリンクで)

サンスポ

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サミー・ソリス(Sammy Solís)基本情報

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投/打歳(生年月日)身長/体重所属
左/右30歳(1988/08/10)196cm/114kgパドレス傘下
成績
  • 【メジャー通算(15-18)】141登板 127.2イニング 136奪三振 防御率 4.51
  • 【3A通算(15-19)】57登板(1先発) 67イニング 72奪三振 防御率 3.22
  • 【マイナー通算(10-19)】108登板(39先発) 261イニング 243奪三振 防御率 3.48
  • 【2018シーズン(メジャー)】56登板 39.1イニング 44奪三振 防御率 6.41
  • 【2019シーズン(3A/PCL)】19登板 22.2イニング 28奪三振 防御率 3.57

選手経歴

  • 2010年のドラフト2巡目(全体51位)でワシントン・ナショナルズから指名され契約。
  • 2012年3月、トミー・ジョン手術を行いシーズン全休
  • 2013年はA+で実戦復帰し13試合(12先発)登板
  • 2013年オフにロースター入り(ルール5ドラフト回避)
  • 2014年は腰痛と左肘痛に悩まされルーキー級~2Aで5試合(5先発)の登板に終わる
  • 2015年4月29日にメジャー初昇格。翌30日のメッツ戦でメジャーデビュー。
  • 15年は18試合に登板し、防御率3.38
  • 2016年は3Aでスタートし、4月27日にメジャーに呼ばれる
  • 16年のメジャー成績は37登板で防御率2.41、WHIP1.27、奪三振10.3、またポストシーズンでも好投
  • 16年は好成績を収めた一方で7月に右膝の痛み、8月には左肩の炎症でDL入りしている
  • 2017年はキャリア初のメジャースタートも左肘の炎症により4月19日-7月1日をDL入り
  • 17年の成績は30登板で防御率5.88と奮わず
  • 2018年はキャリアハイの56登板も防御率6.41と前年から更に低下。
  • 18年オフにノンテンダーFAを予想されていたが、1年契約を結ぶ
  • 2019年3月9日にナショナルズからリリース
  • 19年3月11日にパドレスとマイナー契約を結んだ
  • 19年5月30日にパドレスからリリースされ、5月31日DeNAベイスターズと契約

サミー・ソリス(Sammy Solís)プレー動画

サミー・ソリスのまとめ動画。

18年の投球をまとめたものらしい。

平均151キロの直球と130キロ程度のパワーカーブを軸とし、右打者に対してはチェンジアップを混ぜている。

また、18年からは伸びる直球と沈む直球を投げ分けているようだが、Statcastでは全てSI(シンカー)と分類されてしまっていたので詳しくは不明。

毎度おなじみNPB外国人選手好きさんのツイート動画。

テンポが良く、選手のストロングポイントがよく分かる動画に仕上がっていますので、ぜひオススメしたい動画。

サミー・ソリス(Sammy Solís)制球と球種

制球について

  • 【メジャー通算(15-18)】127.2イニング 56四球 5死球 BB/9(3.9) BB%(10.1%) K/BB(2.43)
  • 【3A(19年/PCL)】22.2イニング 8四球 BB/9(3.2) BB%(8.5%) K/BB(3.50)

メジャーでのデータが十分にあるため、マイナー成績については今年の物のみ。数字で見ると多少制球に不安があるものの、奪三振力が非常に高く、カバーできている様な印象。

FAN GRAFHSのヒートマップを見ると細かい制球に期待できそうにはないが、直球、変化球ともにまとまってはいる。

直球については、全体的に高く、特に17年以降はコースについても真ん中付近に集まる傾向が強い。

カーブの制球についても多少真ん中に集まる傾向はあるが、利き手の対角線上に制球されている。

チェンジアップは抜ける事も多いようでほぼ対右用の球種。

主要球種一覧

球種(球数)最高球速(平均)備考
4シーム(1382)157(151)投球の6割強を占める
カーブ(489)138(128)17年からパフォーマンス低下
チェンジアップ(263)143(138)第三のボールでありカーブ次第?
※他に16年にスライダー、18年にはシンカー(2シーム)が記録されているが、極少数なのでここでは省く

主要球種詳細

《4シーム》

最速157キロ、平均151キロのファストボール。

FANGRAPHSでは4シームと分類されているが、Statcastではシンカーに分類されており、2シームのような軌道を描く。

平均よりもホップ成分が大きく、高めで空振りを誘えるボール。

メジャーではコンタクト率81%、空振り率8.6%、通算被打率.235の数字を残した。

その一方でSLG.415、OPS.753、ISO.180と長打になる傾向が高く、特に17-18年は被本塁打が多くなっている。

17年の肘の炎症による影響で球質が下がっているのかとも考え、最も影響の出やすい球速とスピンレートを以下に

シーズンスピンレート最高球速(平均球速)
15-162315156(152)
17-182276157(151)

リーグ平均のスピンレートは2117である事を考えても、劣化と呼ぶほどの変化は無い。

ヒートマップを見ると17年以降、制球がバラツキ、元々高めに集まる傾向に加えて、コースが真ん中寄りに集まることも増えたのが、最も大きな原因かもしれない。

《カーブ》

130キロ程度のスピードからスッと落ち曲がる、所謂パワーカーブとかナックルカーブと呼ばれる軌道のボール。

16年には被打率.197と、優秀な成績を残したボールだが、17年以降急激に成績が悪化。17年.273、18年.333となっている。

16年には球速はやや早く変化量は平均的でスピンレートが平均より高いボールだったが、17年-18年には球速が平均よりやや遅く、スピンレートが更に高くなっている。

変化量については、17年には横の変化を大きく伸ばし、18年には縦の変化も大きくしている。

そのためか、17年にはボールゾーンのスイング率が大きく低下(45.5%→31.6%)し、同時に空振り率も低下(22.9%→10.6%)した。

18年に縦変化も大きくしたことで、ボールゾーンのスイング率と空振り率は16年の水準に戻したが、今度はSLG・ISO・OPSといった値が軒並み上昇している。

先程スイング率や空振り率が回復したと書いたが、唯一ボールゾーンのコンタクト率が戻っておらず(23.9%→54.2%→42.5%)狙われやすいボールとなっていたのかもしれない。

《チェンジアップ》

対右用となっている第三のボール。

右打者のアウトローに投げゴロを打たせるのが主な用途となっている。

ゴロ確立56.9%と優秀な数字を残す一方で、通算被打率.275、最もシーズン成績の良かった16年には.308とあくまでもオプション扱い。

球種まとめ

基本的には4シームとカーブのツーピッチスタイル。

15年にはナショナルズのサウスポーで最も評価が高いプロスペクトで、16年にブレイクするも度重なる怪我に悩まされ、19年春にリリース。

そのストーリーからは怪我による球質の低下も懸念されるが、一つ一つの細かい数字はそれ程落ちていないように見える。

となれば、ほんの少しの問題か、それとも単純にデータが揃った後のMLBの壁ということだろう。詳しくは後述するが、左打者に対する数字の悪化が顕著で、右打者相手にはそれほど変わっていないことからも投球バリエーションの乏しさから来る問題も大きそうだ。

つまり、初見であればなんだかこのままNPBで無双してもおかしくないんじゃなかろうか……?とそんな雰囲気も感じる。

しかし、カーブについては16年とは別の球種とも言えるような変化をしており、どれだけその部分をNPBに効果的な形でアジャストしていけるかといった辺りも鍵となりそうだ。

ポジティブな特徴

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ポテンシャルは非常に高い

全米ドラフト2位(全体51位)、貴重なサウスポーということもあってプロスペクトとして常に挙げられ続けたプレイヤー。

15年にメジャデビューし、16年には37登板で防御率2.41、ポストシーズンに全て登板するなど、その未来は明るいように思えたが、度重なる怪我が足を引っ張った。

それでも4シーズン席を与えられたのは、そのポテンシャルに見るべき物があった事の裏付けだ。細かい数字を見る限り、それら全てが失われたわけでもなく、新天地で再度花開く可能性は大いに有るだろう。

18年のK/9は10.07と非常に高い

奪三振力の高さを買われてNPBに来る選手は多いが、メジャーでの確かな数字を持っている選手は意外と少ない。

19年の新外国人選手の中では、巨人のライアン・クックと中日のエンニー・ロメロくらいだろう。

阪神で獅子奮迅の活躍を見せるピアース・ジョンソンでさえ、メジャーでは44イニングの登板でK/9(7.66)K%(19.7%)である。

つまりソリスの127.2イニング、K/9(9.59)、K%(24.5%)は、奪三振力だけでみればトップクラス。

また、18年の数字がK/9(10.07)、K%(25.9%)と高く、過去ではなく現在の奪三振力が数字で見えるというのも好材料となっている。

最近のNPBでの成功例に近いスタイル

最近のNPBでは、パワーカーブやナックルカーブを操る外国人投手の活躍が目立つ。

ソリスも150超の直球にパワーカーブのツーピッチスタイルであるから、その成功トレンドに近いと言えそうだ。

不安は、そのカーブが球速を落とし、変化量を大きくしていることだが、NPBであればまだまだ早い方になりそうでもあり、そこまで懸念される物でも無いかもしれない。

 

ネガティブな特徴

メディカル面に不安

とにかく怪我に悩まされ続けた選手。

NPBに活躍の場を求める選手には、怪我によりポテンシャルは有りながらもチャンスを掴みきれなかったタイプも非常に多いが、その中でも重度。

今年の新外国人で言えば、ロッテに加入したジョシュ・レイビンよりいくらかマシといったところ。

トミー・ジョンに始まり、肘の痛みとは毎年の様に戦い、肩、腰や膝といった下半身まで万遍なく故障歴が有る。

幸い18年は、シーズン通して投げており、その後も順調な様子であるから現時点では問題無いと考えられるが、無理をした場合などに離脱する危険性は平均よりかなり高い事を常に頭に入れとくべき選手である。

投球バリエーションに乏しい

ヒートマップなどを見るに、球種によってコースも限定されている。

直球はベルト付近~高め、カーブは右打者の真ん中低め~インロー、左打者の真ん中低め~アウトロー、チェンジアップは右打者のアウトロー

こんな感じに傾向がはっきりしており、ここから来る投球バリエーションの乏しさが、次に挙げる対左の成績悪化についてもいくらか絡んでいると考えられる。

対左に不安

17年以降、成績が悪化した大きな原因は、対左への成績悪化である。

それまで右・左で大きく変わらなかった三振率が17年には対右の半分近くに減少【右K%(30.8%)/左K%(17%)】

そして18年には被打率も大きく上昇した【右(.224)/左(.329)】

考えられる原因としては、前述した投球バリエーションの乏しさだろうか?特に対左では、チェンジアップが入らないため高めのストレートか外に逃げるカーブの二択となる。

球種別の被打率では4シーム、カーブが対右では1割台でありながら、対左では4シームが.302、カーブに至っては.429となっている。偶にしか投げないチェンジアップでさえ.429で、現状ほぼ攻め手が無い。

NPBという環境下で自然と改善する可能性も有りそうだが、そうでなければ何かしら改善策を探さなければいけないだろう。

サミー・ソリス(Sammy Solís)まとめ

率直な感想を言えば、シーズン途中とは言え良く30万$程で獲得できたな~と……

怪我が多く、昨年の成績が奮わなかったと言っても、キャリアハイのシーズン56登板、奪三振率だけで見れば上位クラス。今年の3Aでの成績も上々である。

球質の大きな劣化も見られず、とりあえず投げられるのであれば、初年度の期待値は今年NPBに加入した新外国人選手の中でもトップクラスと言えそうだ。

6月11日には、早くも練習試合で投げたようで、その様子をSNSでレポートしている物もチラホラ。

個人的に見たいポイントを挙げるとすれば以下の三点。

  • 肘に不安なく投げることが出来ているか?
  • 対左で攻め手の無い状況に陥っていないか?
  • パワーカーブの威力

投球を目にする機会があれば、特に対左に注目して欲しい。

高めのストレートと低めのカーブのハッキリとした二択であれば、NPBで対応されるのも時間の問題であろうし、ストレートの高低を投げ分けているなど、新しいバリエーションが加わっているようであれば打ち崩すのは厳しいだろう。

打者側の目線で言えば、ベルト付近にしっかりと目付けをして高めに釣られない事が大切になってきそうだ。ソリスの直球はStatcastではシンカー(2シーム)に分類されていた為、シンカーの中ではと注釈が付くが、そのホップ成分はMLBでも上位の数字を出している。高めに手を出せば手玉に取られることは想像に難くない。

とまぁ現時点で言えることはこんな所だろうか?後はもう実際の投球を見ながらになりそうだ。

DeNAは現在、外国人選手は野手のロペス、ソト、投手ではエスコバー、パットンの計4人で一軍の外国人枠は埋まっている。この外国人枠をどう使うのかという部分も注目していきたい。

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