【2019 広島】新外国人 ケーシー・ローレンス【特徴や成績】プレー動画

ジャクソンが抜けたとは言え、フランスアの台頭やヘルウェグの残留があったから個人的にはノーチェックだった広島が、早くも二人目の新外国人選手を獲得。

前マリナーズ・ローレンス獲得

広島は4日、新外国人選手として米国出身のケーシー・ローレンス投手(31)=188センチ、77キロ、右投げ右打ち=を獲得したと発表した。契約金30万ドル(約3420万円)、年俸52万ドル(約5930万円)プラス出来高払い。背番号は70。サンスポ

コレっていう触れ込みの無い投手だったため、最初の感想は助っ人選手は皆大きいねと……。

日本人選手の体格も大きくなってきたとは言え、188センチなんてクラスがゴロゴロいる米国には恐れ入る。

そんな事はいいとして、ローレンスの詳細データとプレー動画を見ていこう。

ケーシー・ローレンス(Casey Lawrence) 基本情報

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投/打歳(生年月日)身長/体重所属
右/右31(1987/10/28)188cm/77kgマリナーズ
成績
  • 【メジャー通算(17-18)】38登板(2先発) 78.2イニング 防御率 6.64
  • 【マイナー通算(10-18)】202登板(184先発) 73勝69敗 防御率 3.77
  • 【2018シーズン(メジャー)】11登板 23.1イニング 防御率7.33
  • 【2018シーズン(3A/PCL)】19登板(16先発) 7勝5敗 防御率 3.31

選手経歴

10年に自由契約選手としてブルージェイズと契約。

15年にメジャースプリングトレーニングに参加するも、ロースター入りはならず、16年オフにフリーエージェントとなった。

その後、ブルージェイズと再契約、17年4月8日にメジャーデビューを果たす。しかし、結果が残せず5月8日にDFA。

ウエイバー公示を経て5月11日にシアトル・マリナーズが獲得。オフにFA選手となる。

18年はマリナーズと再契約。アクティブロースター入を果たすも11登板(23イニング)に留まり、オフにNPBでの出場機会を求めてリリースとなった。

2018/12/04 広島が契約締結を発表サンスポ

ケーシー・ローレンス(Casey Lawrence) プレー動画

ケーシー・ローレンスのまとめ動画。

動画コメント欄では絶賛されていたのだが、シュート気味に落ちる速球(ツーシーム?)は微妙。しかし、動画後半で多投しているスライダーとチェンジアップの質は高そうだ。18年に最も投げた球種がスライダーであり、全投球の3割以上を占めていたことからも最も自信のあるボールなのだろう。

また、急にクイックで投げてみたり、足を上げるタイミングを変えてみたりと細かな変化を良しとするタイプのようだ。

コーチ次第では、早々に化ける可能性はあるかもしれない。(それが成功失敗どちらに繋がるかは置いておくとして)

ケーシー・ローレンス(Casey Lawrence) 制球と球種

《各データ》

  • 【メジャー通算(17-18)】:78.2イニング 35四球5死球 BB/9(4.0) BB%(9.5%) K/BB(1.89)
  • 【3A通算/IL(13,15-18)】:262.2イニング 50四球 BB/9(1.7) BB%(4.6%) K/BB(4.08)

メジャークラスでは速球(ツーシーム)が通用せずに苦しんだが、3Aクラスであれば低めの制球力には確かなものがある。

日本での成功も、まずは速球が通用するか否かにかかっていそうだ。

主要な球種について

球種(球数)平均球速(最速)備考
2シーム(512)146(150)メジャーでは球威不足
スライダー(362)131(136)18年は3割超を占める
4シーム(263)147(151)メジャーでは球威不足
チェンジアップ(204)134(145)質は高い

17年の投球データを見る限りはシュート気味に沈む2シームを軸にスライダー・チェンジアップを混ぜて組み立てていくスタイル。

が、メジャークラスではいかんせん球威不足で次第にスライダー頼みの投球となっている。

二つの変化球は質・制球ともに優秀

ストライクからストライクの変化で勝負できるタイプのボールではないが、O-Swing%(ボールゾーンスイング率)が4割近く、そのコンタクト率はスライダーが僅か37.5%、チェンジアップは62.5%となっている。

ちなみにスライダー全投球の空振り率は20.4%、チェンジアップは16.7%である。

ポジティブな特徴

 

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高さを間違えない制球力

ローレンスの魅力は、なんと言ってもその制球力にありそうだ。

ストライクゾーンへの全投球679球の内、9分割した低め3コマに該当するボールは54%(365球)、高めへの投球は僅か10%(68球)。

ボールゾーンまで広げて見た場合、全投球1375球の内、64%(882球)は低め、高めへと投じたのは9.9%(136球)である。

 

低い被本塁打率

前項の続きになるが、低めへの制球力のおかげかメジャークラスでは球威不足でありながら、被本塁打率はそれほど暴騰していない。

メジャー通算のHR/9は1.49、平均より多少高いが、被打率.319であった事を考えれば健闘したと言っていい。

3Aでの通算HR/9は0.9と優秀な数字を残している。

 

ネガティブな特徴

メジャーでは通用しなかった速球

メジャーでは被打率が4割近くまで悪化した2シームに不安が残る。

パワーという点で見れば3Aと比較しても劣るであろうNPBに移ることで球威不足自体は解消される可能性も高い。一方で変化量の落ちるNPB球でどれだけボールが動くだろうという懸念もある。

逆に言えばここさえクリアできれば、先発ローテ上位まで入って来れる可能性を持つ選手だろう。

 

ケーシー・ローレンス(Casey Lawrence) まとめ

それではまとめ。

低めへの制球力とスライダーを武器とする技巧派右腕。

一際目を引くような特徴は無いが、総合力は高い。

メジャーでは本来フィニッシュボールとなるはずのスライダーを軸として使う苦しい投球を見せていたため、NPBではツーシームもしくはフォーシームのどちらかを再度軸へと昇華させることができるかどうかがポイントとなりそうだ。

先に獲得したカイル・レグナルトとは、また大きく異なるタイプの選手で、そうしてタイプの違う選手を複数揃えたカープが、どのように運用していくのかも注目したい。

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